恋唄100題

010:指先が触れ合う瞬間

 女王陛下が即位されてから半年。
 今まで陛下の即位を祝う式も行うことが出来ず、人々は、アルカディアは復興に向けて進んでいた。
 ただ必死に、ロシュは各地の復興の状況の写真を撮って撮って撮りまくり、ベルナールがその写真を記事にしていた。
 今では復興も大分進み、写真を撮る事も少なくなっていた。
 毎日が絵にかいたような平和だった。
 最近では情報屋の仕事も減ってきて、次の仕事は遅れていた女王陛下の即位祝いの式典の取材の助手ぐらいだろうか
 町も人も昔とは変わった。もちろん良い方向に。
 変わらないのは・・・
「ロシュ」
 町を歩くと直ぐに声がかかる。今も一人の少女がロシュに声をかけた。
「やぁ元気していたかい?」
 女の子の手をとるなんて朝飯前だった。
 甘い言葉と花が一輪。
 それだけで簡単に堕ちる。
「もちろん元気にしていたわ。これも陛下のおかげね。」
 祈るように手を組み、瞳を閉じる少女
 陛下のおかげ、ね・・・
「おやおや、こんなトコに可愛いお花が。」
 話を折る様にロシュはパッっと花を一輪少女の髪にかける。
「ありがとうロシュ。・・・あの・・」
「ごめんね。俺、今から仕事なんだ。次の機会にお相手を頼むよ。」
「そっそんな。私の勝手で声をかけたのですもの・・・」
 なんて簡単なんだ。
 簡単に落ちて簡単に溺れる。
 つまらない。
 平和すぎて反吐がでる。
「平和すぎる・・・か、」
「え?」
「あぁなんでもないよ。じゃぁね。」
 今まで女の子をそういう風に思ったことはなかった。
 どんな女の子でも俺にとってはお姫様だった。
 楽しい時も悲しい時も寂しい時も欠かせない存在。
 いつからかそう思えなくなった。
 心に穴が開いたように何時も物足りなく、何時も苛立つ。
 平和になったのに、この心の空洞を埋める術がない。
 復興に向けて忙しかった間は、そんな気持ちもファインダーを覗けば紛らわせた。
 でも、今は?
 今は、ファインダーを覗けば覗くほど彼女がいない事を思い知らされる。
「なんで君が選ばれたんだろうね。」
 君が女王の卵じゃなかったらなんて、言いたいわけじゃない。
 だって、君が女王の卵じゃなかったら出会うこともなかった。
 ただ金の為に君とは違う女王の卵を追っているよ。確実にね。
 そんなんだから、俺は君が女王になってくれて嬉しいのに悲しくって。
 行き場のない気持ちを持てあましてるんだ。
 本当だぜ。

 アンジェリーク。
 君の手を最初にとった時の事が忘れられないんだ。
 指先が触れ合ったあの瞬間が・・・
 会いたい。
 会いたいんだアンジェ。

 どうすれば君と会える?

 ≪ロシュ×アンジェリーク≫
  ごめんよロシュ・・・最後までアンジェと会わせてあげられなかった←
  時間軸はアニメ終わってマルチEDで探し初めて数ヵ月後?
  方法が見つからなくて少し諦めかけそうになっている感じ?
  ますます悲しい(・。・;でも、そんな切ないロシュが好きvv
  かなわないモノに手を出す感じが・・・
  エレボスニクスに戦いを挑んだ感じとか(笑)
  ひねくれた作者の愛情(遠い目)