恋唄100題

023:あなたの型に流し込む

 どうしたら喜んでくれる?
 どうすれば笑ってくれる?
 どうすれば好きになってくれる?
「あ、吉羅さん」
 土曜日の午後、いつものように公園で一人練習をしていると吉羅理事を見つけた。
「こんなところで練習かね?」
「はい。吉羅さんは・・・」
 何時からいたんだろう・・・
 聞かれたかな・・・初見弾きで音を気にする余裕もなかった・・・。
「・・・此処は潮風が強い、ヴァイオリンのメンテナンスを欠かさないように。」
「はい。」
 何で話を逸らしたのだろう。
 何で何も言わないんだろう。
「あの・・・」
「何か?」
 貴方はどんな音が好きなの?
 どんな旋律だと貴方の心に響くの。
 そんなの・・・訊いても今の私には弾く事も出来ないのに・・・
 奏でたくても技術が追い付かないのが、何時も悔しい。
 ね、私はこんなにも貴方を求めてる。
 気付いていますか?

 時間があればドライブを楽しむ。
 忙しい日常の中で見つけた趣味だ。
 高校時代の自分には思いもつかない趣味だと思う。
 その日もたまたま車を止めた所から彼女の音が聞こえたから・・・探したんだ。
 でも、私が見つける前に見つけられてしまった。
 何故此処に居るのか訊かれ、私は答えられなかった。
 だから
「えーっと・・・その、今の・・・」
「頑張っている・・・と思う。」
 柄にもなく心配して、褒めてもみたりした。
「うぅ・・・お世辞はいいですよ。初見とはいえハチャメチャだって自分で分かってます。」
 何時も無理難題を言っていると解っている。
 彼女がため息をつきながらでも頑張っている事も解っている。
 顔を合わせると何時もしどろもどろになっていた事も。
「なら、頑張りたまえ。」
 しかし、何時の頃から声をかけると笑顔で迎えてくれるようになった。
 頑張りながらも笑顔を向けるひたむきな彼女を見たくて、無理を言ってしまう自分はズルイ大人だと思う。
「はい。頑張ります。」
「もっと、学園の為に頑張ってくれたまえ。」
 もっともっとその表情を私に向けてほしい。
 私の思うままに・・・愛しい人。
 本当にズルイ大人だ。

 ≪吉羅暁彦×日野香穂子≫
  少し分かりにくい文章になってしまって・・・(汗
  まぁお互いに片思いみたいな・・・あと、もう一歩足りないって感じで
  コルダは季節感なしですね←ダメ子
  引き継げるメンバーは付き合ってる話でも書ける気がするが
  他のメンバーは書きにくいかな・・・